菅谷館跡のヤマユリについて
菅谷館跡には、史跡全域(約13万㎡)に500株以上のヤマユリが自生しています。ヤマユリは7月の上旬頃から徐々に咲きはじめ、7月中頃に見頃を迎えます。夏の深緑に覆われた菅谷館跡の中で一際目立つ、白く美しい花です。
ヤマユリは史跡内全域に自生していますが、本郭の土塁や堀、南郭、三ノ郭の西側などに比較的多く分布しています。
≪ヤマユリ鑑賞の注意点≫
- 菅谷館跡は国指定史跡です。遺跡の保護や安全のため、館跡の土塁や堀への立ち入りはご遠慮ください。ヤマユリを鑑賞する際は、園路内からご観賞ください。
- ヤマユリをはじめ、菅谷館跡内での植物・動物(昆虫を含む)の採取は禁止されております。
- 菅谷館跡への入場は無料です。車でお越しの場合は当館の駐車場をご利用いただけますが、当館駐車場は17:15に閉鎖されますので、ご注意ください。
2022年7月29日(金)
8月を目前に、今年のヤマユリのシーズンも終わりを迎えようとしています。開花の早かった三ノ郭西の木立や、本郭のヤマユリはほとんどが散ってしまいました。現在は、三ノ郭東の土塁の株が最後の花を咲かせている様子が国道から見ることができます。
今年はシーズンの初めに降った豪雨で開花の早かった花が被害を受け、その後に続いた猛暑や豪雨で、昨年よりも見頃が短くなってしまったかもしれません。
ヤマユリが散った後の菅谷館跡は、深緑の季節を迎えます。園芸品種が少ない菅谷館跡では真夏の日中に咲く花は少なく、植栽や木々に絡んだヒルガオや夜の開花を待つカラスウリの白いつぼみがよく目立ちます。花の終わったヤマユリの茎は、一見すると館跡の下草になじんで見えづらくなりますが、しばらくすると茎の先にシシトウのような実がつき、だんだんふくらんできます。この実が目立つようになると、ツリガネニンジンなどの秋の草花が咲き始める合図です。
定期的に草刈りの手が入る菅谷館跡は、現在では希少な草原性の草花が観察できる数少ないスポットです。ヤマユリシーズン後の館跡散策のお供として、お楽しみください。
2022年7月23日(土)
先週から今週頭にかけて続いた荒天とは打って変わって暑い日が続きますが、いかがお過ごしでしょうか。
おかげさまで、館跡内のヤマユリたちも次々と開花しています。 園路を散策していると、場所によってはかすかにヤマユリの香りが漂ってくることも。今日の時点では、重忠像を過ぎた案内板から本廓に向かう園路と、博物館の駐車場から正坫門跡に向かう園路で、いくつもの大輪の花をつけたヤマユリを見ることができます。
散策の際は、じゅうぶんな水分補給など熱中症対策を取りつつ、お楽しみください。
2022年7月15日(金)
台風が来たかのような激しい雨天が続いています。開花が始まったヤマユリもこの雨を受けて、花が落ちてしまったり、茎が倒れて下草に埋もれてしまったりと被害が出ています。その一方で、まだ咲いていない株や土塁上の株は比較的被害が少なく、数日後には開花が始まりそうな予感です。本郭土橋付近は、園路沿いに花数の多い株が集中する絶好の鑑賞スポット。来跡の際は、ぬかるみ等に注意してご鑑賞ください。
2022年7月5日(火)
蔀土塁の陰で、今年最初のヤマユリが咲きました。例年は本郭や、あずまや近くの土塁のヤマユリが早く咲くのですが、猛暑の影響か昨年よりも2、3日遅れで、雑木林の木陰に咲くヤマユリが一番乗りをしたのかもしれません。
ヤマユリの花は、つぼみが白くなってきたら開花が近い合図。本郭や南郭には、つぼみがほころび始めたヤマユリもちらほら。週末にかけて、続々と開花するかもしれません。その一方で、つぼみの成長が足りないヤマユリもまだまだ目につきます。昨年に比べやや出遅れ気味なものの、今年も8月上旬まで古城のユリをお楽しみいただけそうです。
※ 現在、蔀土塁や復元木橋付近にはカラスの巣があるため、近づくと威嚇されたり、攻撃される恐れがあります。見学の際には十分に注意してご覧ください。
2022年6月7日
今年もヤマユリのつぼみが出始めてきました。春先から伸び始めていた茎から、3センチ程のつぼみが出てきています。ヤマユリは直径15センチを超える大きな花なので、つぼみも開花時期である7月になるまで、さらに大きく成長します。
画像は本郭へ向かう土橋を渡ってすぐの場所に生えているヤマユリ。菅谷館跡に自生するヤマユリの中でも園路のすぐ脇に生えており、先端は2メートル近い高さにまで届いています。花が付く前から非常に目立つ一株です。
ヤマユリの開花時期は7月上旬からのおよそ1カ月間。見頃を迎えるまでは、館跡の緑と草花をお楽しみください。