菅谷館跡のヤマユリについて

 菅谷館跡には、史跡全域(約13万㎡)に総計500株以上のヤマユリが自生しています。ヤマユリは7月の上旬頃から徐々に咲きはじめ、7月中頃に最盛期を迎えます。夏の深緑に覆われた菅谷館跡の中で一際目立つ、白く美しい花です。
 ヤマユリは史跡内全域に自生していますが、本郭の土塁や堀、南郭、三ノ郭の西側などに比較的多く分布しています。

 

≪ヤマユリ鑑賞の注意点≫

  • 菅谷館跡は国指定史跡です。遺跡の保護のため、館跡の土塁や堀への立ち入りはご遠慮ください。ヤマユリを鑑賞する際は、園路内からご観賞ください。
  • ヤマユリをはじめ、菅谷館跡内での植物・動物(昆虫を含む)の採取は禁止されております。
  • 菅谷館跡への入場は無料です。車でお越しの場合は当館の駐車場をご利用いただけますが、当館駐車場は17:15に閉鎖されますので、ご注意ください
ヤマユリ日記2021

8月19日(木)

 お盆も明け、8月も後半に入りました。毎年お馴染みとなった猛暑に加え、”2度目の梅雨”などとも呼ばれる雨続きの毎日や、新型コロナウイルスの感染拡大による度重なる緊急事態宣言の発出など、コロナ禍が始まった去年よりもなお厳しい夏となっています。

 館跡のヤマユリはすっかりシーズンを終え、花がすっかり散った現在は、日々伸び続ける下草の中に溶け込んでいます。7月1日に最初の開花が確認され、月の半ばに開花のピークを迎え、7月の終わりとともに散った今年の開花状況は、おおむね例年通りと言って良さそうです。

 さて、花の咲いた後には実が生り種ができるものですが、ヤマユリも例外ではありません。すらりと伸びた茎の先、かつて花がついていた場所には、シシトウに似た緑色の実が膨らんでいるのがみられます。

 

 ユリといえば球根から育てるイメージが強いですが、種子でも増えることができます。実は熟すと先端から3つに裂けて種子が散布されます。発芽には1年以上かかり、花が咲くようになるまでには5年ほどもかかります。

 花が終わった後は球根に栄養を蓄えて冬を越し、春になると再び茎を伸ばして夏に花をつけます。ヤマユリは年を経た株ほど多くの花をつけるといわれているので、次のシーズンにはまた一輪、また一株増えていないかを見てみるのも楽しみのひとつです。

 それではまた来年、ヤマユリの季節が近くなりましたら、2022年のヤマユリ日記にて開花状況をお届けします。皆様のご来跡を心よりお待ちしております。

7月21日(水)

 梅雨明けを迎えた館跡は、すっかり真夏といった風情です。7月も後半戦に入り、ヤマユリのシーズンも終わりが見えてきています。館跡の見回り時にも、散ったり、しぼんでしまっているヤマユリが目につくようになってきましたが、場所によっては今が見頃の場所もあります。

 例年最も遅く開花する国道沿いの土塁のヤマユリが一斉に開花し、現在見頃を迎えています。国道沿いのヤマユリは他の場所に咲いているものと比べると、花の重さに負けることなく茎がまっすぐに立ち上がるものが多く、背の高い下草の中でも頭ひとつ抜けています。生垣と柵で隔てられているので、近づけないのがやや難点ですが、香りはしっかりと道路まで届いています。入館前に足を向けてみてはいかがでしょうか。

 本郭に続いて開花の早かった二ノ郭あずまや付近のヤマユリは見頃を過ぎましたが、入れ違いに出桝形土塁付近の斜面の株が最盛期を迎えています。二ノ郭の中でも最も日当たりの良い場所で、強い日差しで花の白さが際立っています。

 日当たりが良すぎるのも考えもので、写真にするとヤマユリの花が白く飛び、目で見るよりも小さく映ってしまうのが難点。園路から離れているのもあって、撮影難度もなかなかに高いのではないのでしょうか。実際の光景は、雄大な土塁と斜面を覆う下草の緑、そしてヤマユリの白のコントラストが非常に美しい景色ですので、機会があれば是非ご覧いただきたいものです。

7月12日(月)

 大荒れだった週末が明け、館跡は一気に夏へと様変わりしました。ヤマユリも最盛期を目前に一斉に開花し、二ノ郭の堀や三ノ郭の土塁では見頃を迎えています。特に三ノ郭では草刈りが済んだばかりで、ヤマユリもまとまって咲いている場所があります。写真撮影にはもってこいの状況です。

二ノ郭の堀に咲くヤマユリ  三ノ郭の土塁に咲くヤマユリ

 薄暗い二ノ郭の堀の中で、濃い緑の中に白く映えるヤマユリと、三ノ郭の日当たりのいい場所で一斉に咲いているヤマユリとで違った趣があります。鑑賞の際には、ぜひお好みのヤマユリスポットを探してみてはどうでしょう。

 

 館跡内で最も開花が早かった本郭でも開花が続いています。本郭は園路沿いなどにもヤマユリが咲く、絶好の接写ポイントです。特に本郭西側は草刈りも終わったばかりで、散策しやすい状況となっています。二ノ郭や三ノ郭には少し遅れますが、今週中にも見頃を迎える見通しです。

土塁から突き出るように咲いています

 夏本番を前に、虫の動きも活発になってきています。館跡内に生息する生き物で最も危険なのがスズメバチ。特に本郭ではスズメバチの目撃情報が相次いでおり、巣があるとみられる場所には注意書きを設置してありますので、近づかないようお願いいたします。また、スズメバチは木のウロや、木の切り株の根本などの土中に巣を作ります。ヤマユリ鑑賞の際には、土塁や木の切り株等に近づきすぎないよう、お気を付けください。

2021年7月6日(火)

 雨の週末は明けましたが、館跡は相変わらずの蒸し暑さ。加えて蚊が本格的に飛び始めたので、写真撮影のために外に出るとこれでもか!とばかりにまとわりつかれて、手も足も虫刺されだらけになってしまいました……。館跡見学の際は、虫よけスプレーなどがあると快適かもしれません。水分補給もお忘れなきよう、お願いします。

 さて、7月の第2週に入り、館跡のヤマユリは順調に開花し続けています。今日は、二ノ郭あずまや付近の堀の中で数輪が開花しているのを見つけました。

土塁の斜面に咲くヤマユリ

 写真ではやや見えづらいですが、日陰で濃くなった緑の中に白っぽくなったつぼみがポツポツと浮かび上がっていました。今週末から来週の最盛期にかけて、土塁の斜面で一斉に咲く様子が見られそうです。本郭、二ノ郭あずまや付近ときて、南郭を覗きに行きましたが、南郭のヤマユリはまだ咲いていませんでした。南郭は他の場所に比べて木が鬱蒼としているので、日当たりなども開花時期に関わっているのかもしれません。

 本郭に続いて開花が確認されていた本郭~南郭間の堀ですが、ここでもいくつか新しい花が咲いていました。……が、花がそっぽを向いてしまっていたり、重さで花が草むらに潜ってしまっていたりと、写真を撮るにはイマイチな状態。「映える」写真が撮りやすくなるのは、園路沿いの花が咲くまでお預けのようです。

2021年7月3日(土)

 館跡散策には不向きな雨の日が続いていますが、ヤマユリは順調に開花が続いています。7月に入ったと同時に咲いた最初の花の隣で、2輪目の花が開きました。写真を撮るにはやや遠い場所ですが、本郭と南郭の間の堀でも開花を確認しています。多少個体差はあるものの、館跡の南側に自生する株の開花が早そうな印象を受けます。

2輪目のヤマユリ

2021年7月1日(木)

 雨上がりの館跡で、今年初のヤマユリが開花しました。

  白くなってきたつぼみ

 場所は本郭の生門跡付近。花がやや小ぶりなのと、土塁の高い位置で、他の背の高い草に半分埋もれるように咲いているため少々見えづらいですが、夏の深緑の中に咲く白い花はよく目立っています。隣の株のつぼみも真っ白になっていたので、花が開くまで1、2日といったところでしょうか。

 南の方に生えている株から咲きはじめるのかな?と思いつつ南郭のヤマユリの様子を見に行くと、大きな羽音とともにスズメバチが……。隠れながら様子をみてみると、つぼみは大きくなってきていたものの、色はまだ緑色のまま。開花までにはあと一週間ほどかかりそうな予感です。
 7月の中旬にかけてヤマユリは見頃を迎えますが、スズメバチの増える季節でもあります。藪の深い場所でのヤマユリ鑑賞の際には、くれぐれもご注意ください。

2021年6月17日(木)

 今年もヤマユリの季節が近づいてまいりました。

 

 5月ごろから伸びてきていたヤマユリの茎の先に、つぼみが出てきていました。
ヤマユリは直径20センチにもなる大型の花を咲かせます。つぼみがもっと長くなって、先端が白くなってきたら咲く合図だそう。今年のヤマユリは、例年通り7月の上旬ごろから咲き始めそうです